- 目的は…Obsidian SyncとDropboxの同期&共存利用!
- Obsidian Syncと他クラウドの併用は公式には非推奨!
- Dropbox側の同期を制限すればこの共存は実現できる!
— 共存利用は癖アリ —
Obsidian純正の同期機能『Obsidian Sync』と他社クラウドストレージの同時利用、これは公式で“非推奨”とされています。…と言いつつ、『Obsidian Sync』と『Dropbox』のクラウド同期を上手に共存させてみました。
本稿の趣旨
Obsidianのデータ(Vault)を、『Dropbox』で管理・同期をしながら、純正の同期サービスである『Obsidian Sync』を用いて、複数デバイス間でのクラウド同期を実現する。
こちらが本稿の趣旨、かつ筆者がやりたい内容。
つまりは、『Obsidian Sync』と『Dropbox』という、2種類のクラウド同期サービスを併用したいということ。ちなみに、Obsidian Syncはデバイス間における同期目的、DropboxはVaultのバックアップ目的、という形での使い分けを担ってもらう予定です。
なお、Obsidianの同期方法と対応OSは下表のとおり。
Obsidianの主な同期方法
Obsidian Sync + Dropbox の問題点
一見、簡単そうに見える『Obsidian Sync』と『Dropbox』の共存。
しかしながら、Obsidian Help(公式ヘルプ)に目を通してみると、Obsidian Syncとサードパーティ製クラウドストレージサービスの併用については、推奨されていない旨が記載されています。
using a third-party service together with Obsidian Sync may result in data corruption or data loss.
Source:Obsidian
「Obsidian Syncとサードパーティ製クラウドサービスを併用すると、データが破損したり、データそのものがロストする可能性があるよ」とのこと。
If you set up the same third-party service on multiple devices, such as your phone, you risk having the service competing with Obsidian Sync whenever you make changes to your vault. This can lead to conflicts, duplicated files, or corrupted files.
Source:Obsidian
「複数デバイスにて、同じサードパーティ製クラウドサービスを設定すると、Vaultの内容に変更があるたびに、サードパーティ製クラウドサービスとObsidian Syncとが競合するリスクがあります。これにより、コンフリクトしたり破損するリスクがあるよ」とのこと。
とどのつまり、Obsidian Helpにこのような記載がされているということは、筆者がやりたい『Obsidian Sync』と『Dropbox』の両方でクラウド同期をするということについて、通常であれば避けるべき行為であるいうわけです。
そうは言っても、Dropbox側にバックアップとして、Vaultをまるっと置いておきたい。でも、そうすると、iPhoneやiPadでVaultの同期ができなくなるので、UXが頗る低下してしまう。だから、DropboxとObsidian Syncの両方とも使いたい。しかし、そうすると上掲の問題が……と、堂々巡りの堂々巡り。
ですので、Obsidian SyncとDropboxを共存させるには、ちょっとばかし頭を捻る必要があるわけなのです。ですなの。
Obsidian Sync + Dropbox の共存案
- Obsidian Sync → デバイス間の同期用
- すべてのデバイスでVaultにアクセス
- Dropbox → Vaultのバックアップ用
- Dropboxへのアクセスは母艦のPC 1台に限定
- その他のデバイスでは同期自体を停止(選択型同期を利用)
- フォルダ内ファイルの直接操作は原則禁止
Obsidian Helpの記載内容から、Obsidian Vaultのデータがコンフリクトしないように、Dropboxは母艦のPC 1台のみアクセス権を与え、その他のデバイスではDropboxから一切の操作を禁ずることにしました。つまり、Dropboxの役割はバックアップのみ。
Obsidian Vaultのデータ同期については、すべてObsidian Syncにその役割を担ってもらっています。こちらは、すべてのデバイスでアクセス可能とし、同期を随時行なっております。
母艦以外のPCでは、Dropboxの選択型同期機能を用いて、最初からObsidian Vaultのデータを認識しないようにしています。これはヒューマンエラーによる誤同期回避のため。これにより、母艦以外のPCにおいても、(Vaultの生データを触ること以外は)普通に同期ができるわけです。
この方法が100%正解かは分かりませんが、Obsidian Helpの内容を読む限り、これが Obsidian Sync + Dropbox における共存のベストプラクティスだと認識しています。
公式で「こうすべきだよ!」と言っているわけではないので、人様におすすめはしません。とはいえ、今のところは問題が生じていないので、個人的にはこの方法で当面は使っていく予定です。
まとめ「気をつければ共存可能」
- Obsidian Sync → 複数デバイス間の同期
- Dropbox → バックアップの同期(母艦専用)
このように上手に使い分ければ、『Obsidian Sync』と『Dropbox』という2種類のクラウド同期を、データのコンフリクトやロストせずに行えるということでした。
- 本稿で紹介したギークモノ
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- Dropbox
- Obsidian